第1章

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「とりあえず、優里亜の事はしばらくおいといて、美鈴は治療に専念しなきゃ!!」 「・・・そうだよね・・・。」 優里亜の事で悶々としていたが、今は2人とも解決する術が思い浮かばなかった。 そして、ハッとした事があった。 「亮・・・亮は!?もしかして・・・。」 「うん・・・。そのもしかしてだと思う。出入口付近にいたし、美鈴が飛び出したあと、慌ててコンビニから出て行ってたよ。」 「もう・・・最悪だぁ・・・。」 もう、どうしたらいいのか分からなくなっていた・・・。 そんな時・・・。 携帯が鳴った。 (誰・・・?) 携帯には「亮」の名前と番号が。 「こんな時にまた・・・。」 「美鈴!本当に、いや、相当嫌だとは思うけど、とりあえず出てみなよ!」 (他人事だと思って~!!) そう思いながら、ずーっと着信音が響いていたため、とりあえず出る事にした。 「はい・・・?もしもし・・・?」 「あ・・・俺・・・亮だけど・・・」 (分かってるっつーの) 「いきなりどうかしたの?」 ちょっとぶっきらぼうに言った。 「いや・・・美鈴・・・どーしてんのかな~って思ってさぁ・・・。」 (全部知ってるくせに、また遠回しな言い方・・・) 「元気だよ。心配してくれてありがとうございます。」 わざと敬語を交えて言った。 「あ・・・。元気か!それならいいけど・・・。」 (一体何が言いたいわけ?) 「キャッ!」 「元気なら良かった!それじゃまたな!」 (ん!?何?女の声!?) 「何か、女の・・・」 と言いかけた瞬間に、電話を切られた。 (もしかして・・・さっきの声って・・・) そう思いながら、携帯をポケットの中に入れた。
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