2人が本棚に入れています
本棚に追加
「とりあえず、優里亜の事はしばらくおいといて、美鈴は治療に専念しなきゃ!!」
「・・・そうだよね・・・。」
優里亜の事で悶々としていたが、今は2人とも解決する術が思い浮かばなかった。
そして、ハッとした事があった。
「亮・・・亮は!?もしかして・・・。」
「うん・・・。そのもしかしてだと思う。出入口付近にいたし、美鈴が飛び出したあと、慌ててコンビニから出て行ってたよ。」
「もう・・・最悪だぁ・・・。」
もう、どうしたらいいのか分からなくなっていた・・・。
そんな時・・・。
携帯が鳴った。
(誰・・・?)
携帯には「亮」の名前と番号が。
「こんな時にまた・・・。」
「美鈴!本当に、いや、相当嫌だとは思うけど、とりあえず出てみなよ!」
(他人事だと思って~!!)
そう思いながら、ずーっと着信音が響いていたため、とりあえず出る事にした。
「はい・・・?もしもし・・・?」
「あ・・・俺・・・亮だけど・・・」
(分かってるっつーの)
「いきなりどうかしたの?」
ちょっとぶっきらぼうに言った。
「いや・・・美鈴・・・どーしてんのかな~って思ってさぁ・・・。」
(全部知ってるくせに、また遠回しな言い方・・・)
「元気だよ。心配してくれてありがとうございます。」
わざと敬語を交えて言った。
「あ・・・。元気か!それならいいけど・・・。」
(一体何が言いたいわけ?)
「キャッ!」
「元気なら良かった!それじゃまたな!」
(ん!?何?女の声!?)
「何か、女の・・・」
と言いかけた瞬間に、電話を切られた。
(もしかして・・・さっきの声って・・・)
そう思いながら、携帯をポケットの中に入れた。
最初のコメントを投稿しよう!