第1章

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「うっ・・・。うっ・・・。」 涙がボロボロと溢れた。 そして・・・。 カチッ・・・。 カチッ・・・。 カチッ・・・。 「佐奈・・・削除・・・した・・・。」 「美鈴・・・!よく頑張った・・・!!」 「ねぇ、佐奈・・・。泣いていいかな・・・?」 「泣いてんじゃん・・・!」 見ると、佐奈の目にも涙が溢れていた。 二人で泣いた・・・。 特に私は一気に彼氏も友達も失ったから、声を上げて泣いた・・・。 こんなにボロボロに傷付いて、身を引き裂かれるようなものが「恋」だったら、もう二度としたくないと思った・・・。 「ねぇ・・・佐奈・・・?」 「うん?」 「佐奈もこういう事した事あるの・・・?てか、彼氏は?」 ふと、佐奈の口から最近彼氏の話題が出てきてない事に気付いた。 「あ~・・・。もうだいぶ前に別れたよ・・・。」 「えっ!?何で・・・。」 「ん~・・・。別れたっていうか・・・別れさせられたっていう言い方の方が正解かも・・・。」 と言って、佐奈も目を真っ赤にして、そっぽ向いて横になってしまった。 (これは聞かない方が良さそう・・・) 「そっか・・・。」 そう言って、私は佐奈の背中の方を向いてまた横になった・・・。
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