第1章

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ようやく会場へと着いた。 「ゼーゼー・・・。ハーハー・・・。」 「美鈴・・・。あんたどんだけ体力ないのよ・・・。」 佐奈が少し呆れた顔をした。 「佐奈・・・。あんたと比べられても困るんだけど・・・。」 佐奈はモロに体育会系で、元陸上部員。 高校の時は足が速い事で有名で、よく二人で授業をサボっていたところを見つかりそうな時に、私の手を引っ張って場所を移動していた。 「あっはは!!ま~ね~♪」 得意げに佐奈が言う。 「ほら!水!」佐奈が水を差し出してくれた。 「ありがと~佐奈!やっぱ気が利く~♪」 「でっしょ~!?って、自分で言うなってね!!」 そんな会話を能天気にしながら、私は佐奈からもらった水をゴクゴク飲んでいた。 大学の入学式だから当たり前だけど、人混みでザワザワしていた。 そんな人混みの中で・・・ 突然、不思議な感覚に襲われた・・・。 それは・・・ これから始まっていく、私達の物語・・・。
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