2人が本棚に入れています
本棚に追加
ようやく会場へと着いた。
「ゼーゼー・・・。ハーハー・・・。」
「美鈴・・・。あんたどんだけ体力ないのよ・・・。」
佐奈が少し呆れた顔をした。
「佐奈・・・。あんたと比べられても困るんだけど・・・。」
佐奈はモロに体育会系で、元陸上部員。
高校の時は足が速い事で有名で、よく二人で授業をサボっていたところを見つかりそうな時に、私の手を引っ張って場所を移動していた。
「あっはは!!ま~ね~♪」
得意げに佐奈が言う。
「ほら!水!」佐奈が水を差し出してくれた。
「ありがと~佐奈!やっぱ気が利く~♪」
「でっしょ~!?って、自分で言うなってね!!」
そんな会話を能天気にしながら、私は佐奈からもらった水をゴクゴク飲んでいた。
大学の入学式だから当たり前だけど、人混みでザワザワしていた。
そんな人混みの中で・・・
突然、不思議な感覚に襲われた・・・。
それは・・・
これから始まっていく、私達の物語・・・。
最初のコメントを投稿しよう!