第1章

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不思議な感覚に襲われたけど、人が多すぎて、(気のせいだろ~)としか思わなかった。 そして、入学式が始まったけど、私は小声で、佐奈と他愛もない話をしていた。 気付いた時には入学式は終わっていて、いよいよ教室へ・・・。 佐奈と同じ学科で、同じ教室なのに、何だかすごく緊張していた。 「美鈴~?どうしたの?何か緊張してる?」 「うん・・・。何かよく分からないんだけどさぁ。」 「あはっ!!珍しい~!!ちょっとレアだから、その緊張した感じの写メ撮らせてよ~!」 「じょっ・・・冗談じゃない!止めてよ~!」 と言った瞬間に、「パシャッ」という音がした。 佐奈に本当に写メを撮られた。 「佐奈~!!ちょっとぉ~!!」 「ウケる~!顔真っ赤だし!さっ!教室へいこー♪」 佐奈は何でもよく写メを撮る癖があって、写メを撮られるのが好きじゃない私は少し参ったりもしていた。 でも、こんなに顔を真っ赤にしている写メも、いつかは懐かしい思い出に変わる時が来る・・・。 と、自分に言い聞かせていた。
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