第1章

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(えっ!?何!?マジで!!) すでに混乱していた。 「あの・・・。」 「はいっ!?」 微妙に声が裏返ってしまった。 「もしかして、井原美鈴さんっていう人ですか・・・?」 語尾にいくにつれて、だんだん声が小さくなったけど、聞き取れる範囲だった。 「そうですけど・・・。」 もう、返事をするだけでいっぱいいっぱいだった。 「えっと・・・。亮・・・。日高亮って覚えてる・・・?」 「え・・・。あ・・・。はい・・・。」 単調な返事しか出来なかった。 「俺、亮の・・・まぁ・・・知り合いみたいな感じなんだけど・・・。亮から少しだけ話聞いてて・・・。」 「はぁ・・・。」 「亮が・・・その・・・。話したいって言ってて・・・。それで名前知ってて・・・。連絡先分からなくなったから、同じ学校なら伝えといてって言われて・・・。」 「そうなんですね・・・。」としか言えなかった。 「それじゃ・・・。」と言って、また窓際へ戻っていった。 「大丈夫・・・?」と佐奈が声をかけてくれた。 私は少しうつろな表情で、「うん・・・。まぁ・・・。」としか言えなかった・・・。
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