第1章

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「よう・・・。」 そこには何と・・・。 「亮」がいた。 (な・・・何で!?何で亮がココに・・・?) 「久し振り。美鈴。」 「あ・・・。久し振り・・・。」 佐奈は亮の眼中には入っていなかったようで、完全に無視されていた。 「途中で連絡取れなくなったんだけどさぁ・・・。あれってわざとなワケ?」 亮がジワジワと攻めてきていたので、いっぱいいっぱいになって、(この場所から早く逃げ出したい!!)と思っていた矢先・・・。 「あ~っ!!美鈴!ウチラ用事あったじゃん!!」 と佐奈が急に言い出し、私の腕を引っ張って逃げ出そうとすると、 「おい!!」と言いながら、亮がもう片方の腕を引っ張ろうとしたが、佐奈の瞬足には適わず、すり抜けていった。 佐奈はとにかくひたすら私の腕を引っ張って走ってくれた。 佐奈もひたすら走っていたせいか、いつの間にか外へ出ていた。 今回ばかりは佐奈も少し疲れた様子を見せていた。 「・・・美鈴・・・。ごめん。大丈夫・・・?」 「何とか・・・大丈夫・・・。ありがとう、佐奈・・・。」 私は少し息切れしていた。 壁にもたりかかり、二人ともグタッとなっていた。 「まさか・・・まさか亮がいるなんて・・・。」 「・・・佐奈。それ、私の台詞だから・・・。」 「そうだよね・・・。でも、ビックリし過ぎちゃって・・・。」 「本当だよね・・・。」 「日高亮」 私が一番会いたくない人間ナンバーワンの人物だった・・・。
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