第1章

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 毎日毎日パソコンに向かって働く。  企画書を作って  書類のチェックをして  部下に指示を出して  会議に出席して  上司に小言を言われて  息つく間もなくて…  仕事が終われば電車に揺られて家に帰り、暫し放心する。  そんなつまらない日々  いつからから…やる気に溢れていた筈の僕の心は磨り減っていた。  やりたい事もなく、ただ働いて、使い途のない貯金だけが増えていく。  ふと考えた。  まだ大人とは呼べなかった学生時代の僕はなにを夢見ていたんだった?  今のような生活がしたかったわけじゃないのだけは確かだろう。  溜め息がでそうだ…   たまには息抜きをしなければとは思うが…  勉強ばかりしてきた僕は、どうしたら良いのかわからない。  上司や部下と呑みにも出かけるがどちらも息抜きには程遠い。  ひとりで呑み屋に出かけてもつまらないしそもそもあまり呑まない方だ。  結局今日もいつもと変わらない1日が終わっていく…
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