第1章

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 ある日、僕はなにを思ったのか  (なにも考えてなかったのか)  電車を一つ前の駅で降りた。  駅を出てから"なにしてんだろう"と自嘲した。  せっかくだから歩いて帰ろうか。  たまにはこんな日があっても良いだろう。  周りの景色を見ながらゆっくりと歩く。  吐く息が白いなぁ…  そんなことにも気がつかない位に仕事ばかりしていたんだな。  いつもと違う道を歩いていたら、たまには散歩も悪くないかと思えてきた。  時々こうして違う駅で降りてみたりしてみようか。  きっと良い息抜きになる。  そういえば最近はこんなにゆっくり景色を眺めて歩くこともなかったなぁ。  なんだか足取りが軽くなって楽しくなってきた。  それから僕は、時々散歩に出かけるようになった。
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