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「ここさぁ…結構有名な公園なんだよね。昴みたいに可愛い男が大好物な奴らがいるって。」
須藤の言葉と視線に血の気がサッと引いていくのがわかった。
僕は馬鹿か!?
男同士だからって油断しちゃいけないって学生時代に学んだはずだったのに!
「そういう冗談は好きじゃない!」
精一杯強がってみせたけど須藤は変わらず僕をなめるように見つめてくる。
「冗談なんかじゃないってわかってんだろ?なんだったらここに置き去りにしてあげよっか?」
なんでこんな事に…!
体がこわばってうまく動かないのに、須藤は僕のすぐとなりに来て…
「昴ってば震えちゃって可愛い。ねぇ。うちが近いってのはホントなんだよ?ここは恐いだろ?うちにおいでよ。」
肩に手をかけてきたから払いのけて逃げようとした。
「バっ!バカバカしい!僕はもう帰る!」
だけど腕をがっちりと掴まれて引き戻され、耳打ちしてきた。
「良いの?ここで一人になったら危ないって教えてあげたのに。そんなにここの奴らと仲良くしたいなら止めないけど。…それとも今ここで…しようか?」
須藤の言葉に一歩も動けなくなった。
どうやっても逃げられない。
このためにここに連れてきたのか。
須藤の勝ち誇ったような笑いに吐き気がする。
クスクスクス…
「ねぇ…イイコでついて来たら…優しくシてあげるよ?」
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