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それから数日の後。
「ヲ?」“どうしたのー?”
僕の末裔の一人にして、最強の称が相応しい少年の義娘、リリカが本来の姿で僕の前に現れた。
「別にどうもしないよ。それより本体、で過ごすなんてどうしたの?」
「ヲ!みっ…みっ!ヲ、ヲヲ!」“お義父さんから伝言だよ!『那由多と俺の娘が〈流城〉の血を引く勇者と恋仲になった』だって!”
……リリカは他世界に住まう自分の家族と念話する際に本来の姿(スライム)になるんだったな。
「そうか。じゃあ霜雅に伝えておいて。『おめでとう。』って」
「みっ!」“わかったー!”
ポヨン、ポヨン、と跳ねて離れていくリリカを見送り、駄々っ広い岩場の端、切り立った崖に腰掛ける。
と。
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