第1章

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眼を開ければ外は相変わらずの雨。 「‥寒くねーの?」 明らかに外にいる彼女の状況が気になって探る。 『‥あー‥。 少し』 そー言えばとばかりに答える。 「近くにコンビニとかねーの?」 『‥‥あ、‥はいありました』 「なら珈琲でも飲まないか? 俺も喫煙所に行くから」 『‥‥え? 今、もしかして‥仕事してたとか‥‥?』 「まー、‥そんなとこ」 『それって思いっきりご迷惑じゃないですか! すみません。 仕事‥』 彼女が焦った様に話すから 「いや。 ちょっと休憩したかったから。 相手になってくんねーかな?」 かぶせるように返事した。 『‥‥‥‥‥』 変わらず耳に聞こえてくるのは傘に落ちてくる雨の音。
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