第1章

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無機質な空間、オフィス。 響くのはパソコンのキーボードを叩く音。 静寂は時に空気もピリピリさせる。 耳にはツンとした感覚と、頬にチクリと痛みを感じた。 「‥?」 パソコンに向かって残った仕事を片付けてた俺は右頬を軽く押さえた。 冬のエアコンで随分部屋も乾燥しているのがわかる。 肌も乾燥しているのか‥? 一度溜息を落とし、時計を見ると時間は夜11時を少し回っていた。 ブルーライト対応の眼鏡を外し、軽く目頭を押さえ暫く目を閉じる。 誰もいないオフィスは静かな空間‥だな。 ‥‥あぁ‥眠くなってきた‥。 ‥‥‥‥。 ウトウトしかけた時だった。 ブーン、ブーン。 俺のスマートフォンが着信を知らせた。
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