英霊の盾

6/6

68人が本棚に入れています
本棚に追加
/106ページ
目が覚めると私は、 いつもの暗く汚い牢獄の固いベッドに戻っていた。 亜人に輪姦されたり触手に苗床にされそうな所を、 大臣の娘と悪魔に助けられ、 奇妙な異世界でもてなされた夢を見た気がする。 今の現実も酷い環境とは言え、 看守は人間で、 看守長に卵生み付けられる事だけは無い。 私はベッドの下からペーパーバックを取り出し、 擦り切れた枕に押し付けて読む事にした。 私を守るのは神でも、 まして悪魔でもない。 共に戦い散った英霊と言う名の盾だ。
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加