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「おい!奈々!いきなり別れたいなんてどおゆう事だよ!」
『ごめんなさい…好きな人が出来たの…。』
「意味わかんねーよ!そいつと付き合うって事か?誰だよその相手ってのは!」
『和くんなの…ごめんなさい…さようなら。』
「和樹か?お前和樹といつの間にそんな関係にーーーおい!おい!」
ツーッツーッツーッ…
「クソッ!」
彼女の奈々に別れを告げられたのは昨日の事だった
メールでいきなり『別れましょう。』…
ただ一言…それだけだった
俺はいきなりの事で訳もわからず奈々に電話をかけまくった
日付が変わり、ようやく電話に出たと思ったら
まさかの親友の和樹とくっつくなんて言いやがる
「奈々の奴…それに和樹…二人して俺を裏切りやがって!」
ガンッ!
ガシャーンッ!
ドゴッ!
手当たり次第に俺は物にあたった
どんだけ暴れても、一向に気がおさまらない
「クソ…クソ…クソォォォッ!」
カタンッ…
玄関の方で、郵便を入れられた音がした
「…クッ!」
その音で少し冷静さを取り戻す
このまま部屋で暴れ回り大声を出していると、もしかしたら誰かに通報されてしまうかも知れない
「ふぅ~…。」
深く息を吐き、玄関に郵便物を取りに行く
ゴソッ…
そこには光熱費の請求書、大量の妙な勧誘ハガキが入っていた
「毎回毎回…うぜぇんだよ…。」
光熱費の請求書以外をグシャグシャに丸め、ゴミ箱に捨てた
「…ん?」
そのままソファーに腰掛けようとしたが、何だか気になるハガキがあった気がして、再びゴミ箱からグシャグシャにした勧誘ハガキの塊を取り出した
その中の一枚にそれはあった
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