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「俺がアイツ等をどう思おうがお前には関係ない事だろ!」
「フフッ…。ええ…私には関係のない事。」
「だったら黙ってろ!っつーかこの部屋から出て行け!」
信也は手に持っていた光熱費の請求書を女に向かって投げつけた
「おい…何だよ今の?避けた…のか?」
信也が投げつけた請求書は、確かに女に向かって行ったはず…
しかし、請求書は女をすり抜け、後ろの壁にぶつかった
「私に攻撃しても無断…私はswitchとしての存在しかないの。
実体は無いわ…もちろん、貴方が私に触れる事も出来ない。
switchとして以外はね…。」
「お前…幽霊なのか?」
青ざめた表情の信也が、再びソファーに腰掛けながら聞いた
「何度も言わせないで…私はswitch。
そしてswitchの説明書でもあるわ。」
「…言っている意味がーーー」
「百聞は一見に如かず…実際に試した方が早いわ。」
そう言うと女は信也に近付き、自分の手のひらを差し出した
「な、何だよ?」
「触れてみて。」
「…?」
首を傾げながらも、女の手のひらに自分の手を添えてみる
「なッ!?…やっぱりお前幽霊じゃ!?」
信也の手は、女の手のひらと重なる事なく『スー』っとすり抜けた
「幽霊じゃないってば。
じゃあ次…私に願いを伝えて?そうすればswitchは発動するわ。
そしたら私に触れる事が出来る。」
「…願い?」
「何でもいいわ。やっぱり彼女達を消す?」
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