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現れたこのお方は、王子殿下のラムセス様。
お二人は、1年前に御両親ゆかりの地で出会われ、それ以来、仲むつまじくお過ごしであらせられる。
運命のような出会いでした。
燃えるような日の昇ったエジプトは、灼熱地獄と化す。
ネフェルタリ様が木陰で休んでおられたとき、その木の上から落ちてきた少年。
それがラムセス様。
『きゃああ!!』
『いってーー…』
『ネフェルタリ様!こちらへ!誰だ貴様!』
『おいおい。怪しいもんじゃねぇよ。』
『名を名乗れ!』
瞬間、目に飛び込んできたのは、王家の紋章。
『ご!ご無礼を!申し訳ございませぬ!
わたくしはどうなっても構いませぬ!何卒このお方だけのお命はご容赦くださいませ!』
足許にひれ伏し、せめてネフェルタリ様だけはと許しを乞う。
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