13

20/26
834人が本棚に入れています
本棚に追加
/472ページ
…でも、ふと思った。 先ほど、私を乱暴に扱ったのは嫉妬だとおっしゃっていた。 カエムワセト様はどのような思いでこの現実を私に告げているのだろう。 どのような思いでシン様を連れ帰ったのだろう。 「…カエムワセト様?」 「なんだ?」 「仮にわたくしが行くと申し、カエムワセト様は大丈夫ですか?」 質問してみたら、自嘲気味に笑った。 「過去に起きたことは変えられぬ。私と結婚してからは私以外の男と何もなかったと信じている。 私の心はお前と同じ。お前も私と同じ心を持っている。それだけで平気な自分がいる。 …それに、あやつはお前を待っている。…会ってやれ。」 頬を撫でながら笑顔で話された。 小さく頷くと、ギュッと抱き締められ、手を引かれて医務室へと向かった。
/472ページ

最初のコメントを投稿しよう!