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「やれるだけやってみるよ。面白そうだし。失敗したらゴメン☆」
テヘッと言いながら合掌する。そのまま拝むように手を擦り合わせる神様。神様に拝まれるとは一体どんな存在なのか。一度見てみたい。
「ああ、今の俺か」
床に手を着いたまま自問自答していると、この場に時間という概念が存在するかどうかは分からないが、本日2度目の体が消える感覚が。
「体が無いのに体の消える感覚がするというのはおかしくないか?」
「今は体じゃなくて精神がここから消えてるから、前のとは少し違うよ」
「精神消滅ナウ」
うつ伏せになり、機械音声の真似をしてそんなことを言ってみる。
あれ?精神が消滅するってことは死ぬってことじゃ。
「嫌だ!まだ死にたくない!!」
丁度うつ伏せになっていたのでそのまま床を転がる。というかのた打ち回る。どんなに転がっても景色が変わらないので、三半規管が正常に機能してるのか疑わしくなってきた。
「体が消えてってる時はあんなに落ち着いてたのに何言ってんの!?」
「まだ異世界の住人とサメになって戯れてないんだ!」
「今から行くんだよ!てか今行きの途中だから!」
「隣の家の豚50頭全てがもう少しでハウスを覚えそうだったのに、最後まで躾け出来ないじゃないか!」
「暇だったの!?そんなに暇人だったの!?他にやる事無かったの!?」
「自分の事神様とか言っちゃうピンクまみれの電波幼女との会話が人生最後の会話とか何それ辛い!」
「会話出来てない!成立してないよ会話!!言葉のキャッチボールしよう?!なんで投げっぱなしでキャッチしてくれないの?!」
テーブルを挿んで神様まで床を転がり出してしまった。取りあえず転がるのをやめて観察でもしてみよう。
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