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「人間って面白いよーとか自慢げに話されるから、ちょっと興味本位で話してみようかなーって思っただけじゃん!なんでこんな面倒なの?!どこが面白いの?!」
すごいな。あんなに激しく転がり回っているというのに、スカートの中が全く見えん。
「人間って結構単純とか言ってたけど、これのどこが単純だっていうの!?複雑すぎて分からんわ!!」
椅子の脚で思いっきり頭打ってる。
「人間って結構脆いから扱いには気を付けないと駄目だとか言ってたけど、どこが脆いのよ!頑丈過ぎて怖いわ!主に精神が!!」
何も無かったかのように転がり回る。
「意味分からな過ぎて頭痛いし!!」
言って自覚したのか頭を押さえてピクピクしてる。何をしているのだろうな、神様は。
「神様って……面白いな!」
とても腹の立つ笑顔でした。というのは神様の後日談だ。
「はぁ……」
こちらを睨んだ後、ふらりと立ち上がりよろよろと椅子に歩み寄る。頭をぶつけたのは俺の所為ではない気がするのだが。
「もう時間だし、さっさと送ってゆっくりしよう」
とても投げやりだぞ神様。そんなんで良いのか神様。郵便物である俺はとても不安です。嫌な予感がものすごくします。俺のこういう予感は3割がた当たるんです。あ、結構当たらないな。
「それじゃあ準備はいい?」
神様ですと言った時のテンションで聞いてくる。キャラが迷走してるぞ。
「準備も何も、体が動かないからな。どうしろと。それに、いろんな疑問を放置したままな気がするのは俺だけか?」
自分でやっておいて何だが、横道にそれ過ぎて何の解決もしてない疑問が山積み状態だ。
「あー…。じゃあ私の世界の基本的な知識は無理矢理頭の中にねじ込んどくね」
きっと人によっては天使の笑顔とか言うんだろうな、この笑顔を。
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