第一章

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「さて、箱の中身でも拝ませていただきますか。」 箱の中身を調べて報告するのが今回の依頼である。 水を木箱の蓋の隙間に注入し、中身が濡れないように注意しながら一気に膨張させる。 ベキバキッと音をたて、木箱の蓋が開いた。 そして、俺は驚愕した。 「なっ…………………これは!!」 木箱の中には10歳くらいかと思われる少女がうずくまって眠っていたのだった。 美しい、としか言えない輝く金髪に赤と黒の二色しかないゴスロリというドレス。 少女の寝顔はまさに幼き天使だった。 ロリコンではないが可愛い物が好きな俺は抱きしめたいと強く思うのだが………いまは仕事の最中だし、少女に手を出して犯罪者になんかなりたくない。 でも、頭を撫でるくらい……………いいよな? おそるおそる少女の頭に手を近づけようとしたが、俺の手は止まった。 なぜ止まったかだって? そりゃアンタ、パッチリと開いた瞳と目が合っちまったからさ。ヤッチマッター! 「妾に触れるな、この獣めが。」 「うぐっ………」 きつい一言と、俺を睨む赤い瞳につい怯んでしまった。 少女は俺が睨みつながら木箱から出る。 「こんな幼い妾に手を出そうなんて、このペド野郎だな。」 心が痛いが決して俺はペド野郎ではない。 そこは断言しよう。 「まぁよい、お主が変態だというより妾はのどが渇いている。何か飲み物を寄こせ。」 おうおうおう、態度でかいなコイツ。 初対面の大人に対して命令するなんてなんて肝が太いんだ。 「そ、そうか…………」 「早くしろノロま。」 イラッ? おおおおおお、落ち着け俺! 相手はガキだ。 これはもしかしたら愛情の裏返しかもしれん。 ここでキレるのは駄目だ。 「これでも飲むか?」 俺は手元にある「お汁粉」の缶を少女に見せる。 「・・・・・飲む!」 最初は「お汁粉」の缶を怪訝そうに見ていたがのどの渇きに勝てなかったのか缶に手を伸ばす。 が、「お汁粉」の缶に触れる前に俺が手を上げて少女から缶を遠ざけた。 え? 酷いやつだと? まぁ、見てなよ。 「なっ!?何をする!」
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