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船にゆられて海の上
ただいま釣糸を垂らしている
「何も釣れない」
「颯季…何してるの?」
「お嬢か、見ての通り釣りだよ、やってみる?」
「見てるだけでいい」
「見てても何も面白くないぞ?」
「今から戦闘なのに釣りなんてしてていいの?」
「いいも何も今回は戦闘に参加できないからな」
「なんで?」
「海の生物は大抵私と相性が悪い」
「建前は?」
「一応、お嬢と姐さんの護衛」
「本音は?」
「面倒臭い」
「あとで九露さんに言っておこうかな?」
「やめてくれ、料理長を買収するために釣りしてるのに」
「あ~颯季が釣りしてる~」
「あっ盈藺だ~」
「姐さんか釣りするかい」
「楽しい?」
「驚くほどに釣れない。話相手になってくれると助かる」
「じゃあ道具貸して~」
「そこにおいてあるよ、好きなものを使ってくれて構わない」
「はーい」
そう言って道具の用意を始める
迅side
「そろそろ標的のいる海域だな」
「今回は颯季殿は戦闘に参加しないつもりでござるな」
「あとで説教です」
「颯季…生きろ」
「無駄話はここまででござるな」
「ああ来るぞ」
バシャーン
船の前方から水飛沫が上がった
そのなかには20M以上はある烏賊がいた
『ヤマタノイカ』
本来は深海に生息している大型の烏賊
特徴は
「おい足に顔があるぞ!」
「ええヤマタノイカの特徴は八本の足にある蛇の顔です」
「8本だって、イカの足は十本だろ!」
「残り二本は蛇の尻尾でござるな」
「くそー蛸って言っても通用するだろって来るぞ!」
戦闘開始
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