第一章第二話 導入

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船にゆられて海の上 ただいま釣糸を垂らしている 「何も釣れない」 「颯季…何してるの?」 「お嬢か、見ての通り釣りだよ、やってみる?」 「見てるだけでいい」 「見てても何も面白くないぞ?」 「今から戦闘なのに釣りなんてしてていいの?」 「いいも何も今回は戦闘に参加できないからな」 「なんで?」 「海の生物は大抵私と相性が悪い」 「建前は?」 「一応、お嬢と姐さんの護衛」 「本音は?」 「面倒臭い」 「あとで九露さんに言っておこうかな?」 「やめてくれ、料理長を買収するために釣りしてるのに」 「あ~颯季が釣りしてる~」 「あっ盈藺だ~」 「姐さんか釣りするかい」 「楽しい?」 「驚くほどに釣れない。話相手になってくれると助かる」 「じゃあ道具貸して~」 「そこにおいてあるよ、好きなものを使ってくれて構わない」 「はーい」 そう言って道具の用意を始める 迅side 「そろそろ標的のいる海域だな」 「今回は颯季殿は戦闘に参加しないつもりでござるな」 「あとで説教です」 「颯季…生きろ」 「無駄話はここまででござるな」 「ああ来るぞ」 バシャーン 船の前方から水飛沫が上がった そのなかには20M以上はある烏賊がいた 『ヤマタノイカ』 本来は深海に生息している大型の烏賊 特徴は 「おい足に顔があるぞ!」 「ええヤマタノイカの特徴は八本の足にある蛇の顔です」 「8本だって、イカの足は十本だろ!」 「残り二本は蛇の尻尾でござるな」 「くそー蛸って言っても通用するだろって来るぞ!」 戦闘開始
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