第一章第二話 導入

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「ファーストアタックは貰いますよ」 九露は人差し指を烏賊に向けた 『火銃花(ヒガンバナ)』 指先に小さな火が灯った その小さな火を烏賊へと向かい微かに触れる 瞬間火が一気に膨れ上がった 颯季side 「始まったみたいだね」 「九露の炎だね~」 「九露さんは派手好き?」 「本人に言ってはいけないぞ?」 緊張感の欠片もありません 迅side 「威力低いんじゃないか?九露」 「手加減し過ぎました、次はもっと力入れます」 烏賊の足が突き出される それを迅と九露は避けるだが 千裏はこれを体の一点を軸にしてかわし 『居合い 無花果(いちじく)』 烏賊の足を切断する 「これであと足は9本」 颯季side 「今の見たか?これから千の旦那の前であんまりボケないでおこうかな?」 「でもするんでしょ?」 「お嬢は私を何だと思ってるんですか?」 「省みない馬鹿」 「ぐぅ否定出来ない」 おわかりだと思うが、今は目の届く範囲で戦闘中である 再び迅side 「怯んだな今か」 迅を烏賊に向けて駆け出し跳ぶ それに気が付いた、烏賊は迅に蛇の顔を向かわせる 迅はその三本の足を 『紅蓮双刃 軍鶏』 自らの二つの刃で切り刻む 「あと6本」 まったりのターン 颯季side 「迅のは何か地味だね~」 「頭領の魔法の性質上仕方ないんだがね」 「熱を扱うんだっけ?」 「そう、熱、一定以上の温度を出し続ける事で紅蓮の炎を生み出す」 「九露さんの炎とは違うんだね~」 真面目な話をしているのに締まらない 戦闘だこのやろー 迅side 「九露!そっち行ったぞ!」 「わかってます!」 九露は二本の短剣を構える 襲いかかるのは2本の足 それを正面から受け止める 『火纏割(ひまわり)』 烏賊の足が刃に触れた所から焼き斬れた 「下準備終了まであと4本」 そろそろ釣れるかな? 颯季side 「なんか烏賊が可哀想に見えてきた」 「奇遇だね、お嬢私もだ」 「完全に料理されてるね~」 「おっ姐さん引いてるぞ!」 「あっホントだ!」 何度も言うが戦闘中である 一方足が少なくなった烏賊は? 迅side 「あいつ岩投げて来るぞ」 烏賊、完全に逃げ腰である 「らちが明かんでござるな、拙者が行くでござる」 大小さまざまな岩が飛んでくるが、それをすべてかわす千裏
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