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「ファーストアタックは貰いますよ」
九露は人差し指を烏賊に向けた
『火銃花(ヒガンバナ)』
指先に小さな火が灯った
その小さな火を烏賊へと向かい微かに触れる
瞬間火が一気に膨れ上がった
颯季side
「始まったみたいだね」
「九露の炎だね~」
「九露さんは派手好き?」
「本人に言ってはいけないぞ?」
緊張感の欠片もありません
迅side
「威力低いんじゃないか?九露」
「手加減し過ぎました、次はもっと力入れます」
烏賊の足が突き出される
それを迅と九露は避けるだが
千裏はこれを体の一点を軸にしてかわし
『居合い 無花果(いちじく)』
烏賊の足を切断する
「これであと足は9本」
颯季side
「今の見たか?これから千の旦那の前であんまりボケないでおこうかな?」
「でもするんでしょ?」
「お嬢は私を何だと思ってるんですか?」
「省みない馬鹿」
「ぐぅ否定出来ない」
おわかりだと思うが、今は目の届く範囲で戦闘中である
再び迅side
「怯んだな今か」
迅を烏賊に向けて駆け出し跳ぶ
それに気が付いた、烏賊は迅に蛇の顔を向かわせる
迅はその三本の足を
『紅蓮双刃 軍鶏』
自らの二つの刃で切り刻む
「あと6本」
まったりのターン
颯季side
「迅のは何か地味だね~」
「頭領の魔法の性質上仕方ないんだがね」
「熱を扱うんだっけ?」
「そう、熱、一定以上の温度を出し続ける事で紅蓮の炎を生み出す」
「九露さんの炎とは違うんだね~」
真面目な話をしているのに締まらない
戦闘だこのやろー
迅side
「九露!そっち行ったぞ!」
「わかってます!」
九露は二本の短剣を構える
襲いかかるのは2本の足
それを正面から受け止める
『火纏割(ひまわり)』
烏賊の足が刃に触れた所から焼き斬れた
「下準備終了まであと4本」
そろそろ釣れるかな?
颯季side
「なんか烏賊が可哀想に見えてきた」
「奇遇だね、お嬢私もだ」
「完全に料理されてるね~」
「おっ姐さん引いてるぞ!」
「あっホントだ!」
何度も言うが戦闘中である
一方足が少なくなった烏賊は?
迅side
「あいつ岩投げて来るぞ」
烏賊、完全に逃げ腰である
「らちが明かんでござるな、拙者が行くでござる」
大小さまざまな岩が飛んでくるが、それをすべてかわす千裏
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