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「なあ、頭領なんで私達は洞窟にいるのだろうか?」
「うおっ!なんだいきなり話は終わったのか?」
「ああ、すまん現実逃避してた」
「なるほど、よくわかった。あっちょっと距離とっても?」
「距離をとってもいいが現状を教えてくれ」
嫌だと言いたげな顔をされる
「落ちたんだよ、落とし穴に」
何言ってんだこいつ
「今おまえの思ってる事がさっきの俺がおまえに思っていた事なんだが?」
「心を読むな、エスパーか貴様」
「顔に出てるぞ」
「話を逸らしたな、落とし穴に落ちたのか」
「アントエイプの巣穴だ」
「蟻猿か、今回の獲物だったな」
『アントエイプ』通称蟻猿 地下に巣を作って群れをなす、大型の猿
骨が丈夫で 加工がしやすいため頻繁に討伐依頼が出される
「まさか巣穴に落ちるなんてな」
「颯季、おまえのせいでな」
これで今日何回目だろう
なに言ってんのこいつ
「おまえが俺の足引っ張っんだろ!」
思い出した、先に落ちたのは私だった、で落ちる前に近くにあった頭領の足を掴んだ。
やばいな完全に私のせいだ、しかしここは惚けるのがおもしろ…いや正解だ
「そんなわけないだr
「心の声くらい隠せよ」
「ごめんなさい」
ちっ聞こえていたか
「今舌打ちしただろ」
「してないよ頭領」
「とりあえずここから出よう、説教はそのあとだ」
「説教ですか、勘弁してくれ。ところで頭領」
「なんだ」
「出口ってこっちなのか?」
瞬間空気が凍る
「まさかおまえ」
「いやこっちだって、こっちであってるって?」
「根拠を言わないと誰も納得しないぞ」「はっはっは」
笑って誤魔化そうとする頭領
ため息を吐く
「仕方がないどっちかわからないなら歩くしかないな」
「だろ、仕方がないだろ!」
「ただし、違ったら説教はなしだぞ」
「ごめんなさい」
さっきと同じ感じようなやり取りをしたような気がする
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