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「いやぁー
すまないね」
高級料亭で名高い『よしの』
手入れされた庭が見える個室で、貫禄のある太った狸が薄ら笑いを浮かべてる。
不動産を手広くやっている、清和グループの清田社長だ。
となりには、そこまでしなくてもいいんじゃねぇの?と、言いたくなるほどの、厚化粧の女。
「お待たせして申し訳ありません」
約束の15分前だが、相手が先に着いているため、必然的にそんな挨拶をする。
「まぁ、座ってください」
すすめられて、社長の向かいに座った。
斜めからの女の視線が、気になる。
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