第八章

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「見て分かるでしょ! 次の会議に出す新しい企画、期限近いのに出来てないの…」 半泣き状態の私。 「座ってても、アイデアなんか出ませんよ」 浅倉くんが、私の肩をつかんで起こす。 そのまま、立たせて、私の左手を握り、歩いていく。 「ちょっ、ちょっとー、浅倉くんっ」 黙ったままの背中。 何? いきなり手をつないで… つながれている手を見ていたら、恥ずかしくなってきた。 「ぶっ」 そんなことを考えていたら、浅倉くんが急に止まって、背中に顔がぶつかってしまった。
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