第八章

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「もう! 急に止まらないでよ」 廊下の突き当たりにある、休憩所に入ってゆく。 壁際のイスに私を座らせて、浅倉くんは、自動販売機に向かう。 「はい、白桃ジュース」 パックに入っているジュースを差し出す。 「えっ? なんで、私の好きな飲み物知ってるの?」 「見てるから。 徳永さんをずっと」 嬉しそうにそう言って、自分は、缶のコーヒーを飲んでいる。 はぁ…そうですか… なんにも言えず、渡された白桃ジュースにストローを差す。
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