第八章

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私をイスごと覆うように、両手を壁についく。 顔の両横に手をつかれているから、浅倉くんの顔が近い。 「逃げられませんよ」 「冗談は、やめて!」 「冗談じゃありませんよ」 「こんなことで、今の関係を壊したくないの」 そう、先輩後輩のちょうどいい距離 なのに… キスされる… その瞬間 「いやっ!」 思わず、叫んでいた。 その時、低い大きな声が浅倉くんの背中の方から響いた。 「何してるんだ!! こんなところで!」
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