第八章

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部長からの話も終わり、企画部にもどる。 私の席の隣は、キス未遂の犯人、浅倉くん。 気まずいな~ 胃が痛くなりそうになりながら、自分の席に座る。 さりげなく、隣を見ると、普通に仕事している。 私一人、意識しているみたいで、腹が立つ。 「なんか、むかつく」 つぶやきを浅倉くんに拾われた。 「何が、むかつくんですか?」 いやいや、あんただろ? 私を怒らせているのは。 説教してやりたかったけど、キスされそうになったことと、そのあとの部長の話で、する気が失せた。 「いーえ、なんにもございません」 嫌味っぽく、いってやった。 浅倉くんにすれば、キスくらいで…って、思っているのかもしれない。
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