第八章

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そばで、支えることは出来ないけれど、 あなたにふさわしい人を見つけて幸せになってね… そう、願いを込めてから、左頬を触っていた右手を外そうとした… 「っ?」 離そうとした右手首を掴まれている。 「コ、コウっ!?」 眠っていたはずの彼の目が、ぱっちり開いている。 少しぼーっとしているけど… 「綾が、そばにいるなんて…夢、かな…?」 「…」 びっくりして、言葉が出ない。 手首を掴んだまま、私がしていたように、左頬を触らせる。 ヤバイ… 起きるなんて… 想定外だよ 目を合わせられなくて…瞳が右往左往している
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