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私の右手を自分の腰に絡ませる。
そして、コウの左手は、私の背中。
「コウ…」
離して、そう言いたいのに、この腕の中があまりにも気持ちよすぎて、躊躇ってしまう…
「コウ」
甘えては、いけない。
もう一人の私が、律する。
「離し」
「離さない。
オレ達…やりなおさないか…」
ドキッ
抱きしめられたまま、言うなんて、ズルいよ。
ギュッと、心臓が掴まれたみたい。
嬉しいけど、この胸に飛び込めない理由があった。
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