第九章

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「社長、何があっても、動かず話さないでくださいね」 ボソボソ言う声。 「分かってます」 了解! これを守らないと、全てが水の泡だ。 何を聞いても、動揺しないように、自分に言い聞かせる。 大丈夫 大丈夫 そして、真っ直ぐ前を見つめる。 時計は、7時5分前を指していた。 その時だったー 「すみません、お待たせして…」 はぁはぁ、と、肩で息をしながら彼女がカフェに入ってきた。 一言、謝ってから、席に座る。
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