第九章

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程なくして、店員がコーヒーを持ってきた。 「それで、容態は?」 店員が、姿を消すやいなや、末次さんにくってかかる。 「そんなに、心配ですか?」 「もちろん、心配です」 「元カレだから?」 「…そ、そう、元カレだから、ですよ」 動揺してる?綾… 今、一瞬、答えに詰まった? 「容態は…過労で倒れただけなので、今は、退院して元気になったので、会社に来られてます」 「良かった~」 「あれ、泣いているんですか?」 びっくりした、末次さんの声。 思わず、振り向きそうになった。 オレのための涙…?
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