第十章

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富田部長の心遣いに感謝しながらも、私の指先からつめたくなっていくようだった。 それを見かねた部長。 「お前の能力を買っている。 それが大前提だ。 だから、そんな顔をするな」 ぽんぽんと、頭をたたいて立ち上がった。 まるで、私の心の中を読んだみたいに。 「まぁ、考えておいてくれ。 すぐに、答えは出ないだろうから」 そういって、休憩室から、出ていく。 後に残されたのは、私、1人。 「はぁ…フランスか~」
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