第十章
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「じゃあ、望、浅倉くん、行ってくるね」 「体に気を付けてくださいね」 「無理せず、疲れたら、帰ってくるのよ」 帰ってくるのよ、って言たって、まだ、行ってもないんだけど… だけど、二人の心遣いが、嬉しかった。 荷物を持って、ゲートに向かう。 「行ってきます」 二人に背を向けて歩き出す。 途端に、私を呼ぶ声ー 「綾っ!」
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