第十章

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つい、振り返ってしまった。 そのまま、背中を押さえられて、抱き締められた。 「コウ… どうして、ここに…?」 腕の中から、コウを見上げる。 走ってきたのか、額には、汗の粒が光ってる。 「だめじゃない、走ったりしたら。 まだ、本調子でないのに」 そうよ、過労で倒れたばかりなのに… でも、その腕をふりほどけなかった。 きつく、抱き締められたこともあるけど… 私自身、そこから、離れたくないと思ったから 安心する場所… コウの胸が早くなっている
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