第十章

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「縛りつけるんじゃない。 向こうに行っても、分かるように…目印 」 コウから初めてもらった、指輪。 ピッタリだったのには、驚いた。 私の左手を掴んだまま、微笑んでいる。 「このまま、捕まえておきたいけど、綾のステップアップも、分かっているから…」 「コウ」 「綾が…好きだ。 それは、覚えといて。 どんなことがあっても、綾の味方だから」 「ありがとう。 コウ。 その気持ちだけで、充分だから」 そう、気持ちだけ受け取っておこう。 「綾…」 えっ?
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