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プロポーズも、一時の気の迷いでは、なかったのだろうか?
そう、思うようになっていた。
心の奥底に、コウとは、釣り合わないと、いう惨めな言い訳があった。
彼との未来が、どうしても、描けなかった…
社長としての彼を支える…そんな、自分の姿が。
ついつい目に入ってしまう、左手の薬指。
見ると、自然にため息がこぼれてしまう。
誕生石のルビーが真ん中にあり、その回りをダイヤがぐるりと囲んである。
ジュエリーに詳しくない私でも、高価なものだということは、分かる。
指から外したそれを、チェーンに
通した。
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