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「綾っ、どーしたのっ?
そのあたまっ!!」
クリスマス近い寒い朝。
吐く息が白くなっている。
駅から、会社へ続く道。
前を歩いていた、親友、東山 望 【ヒガシヤマ ノゾミ】
に、
「おはよー」
そう、声をかけた途端!
振り向きざまに、キャーっという望の声。
そして、
「そのあたま」発言…
いや…髪の毛なんですけど…
私、徳永 綾【トクナガ アヤ】の
顔をジーっと、見つめていた望が一言。
「お昼、聞かせてもらうからね!!」
そう言って一緒に、会社に入ってゆく。
私の髪…
腰まであった長い髪。
それを、バッサリ、肩に付かないくらいに切った。
失恋…
そんな、なま易しいものじゃない
失恋…の、ほうがよかったのかもしれない…
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