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あ、浅倉くん…スルドイ…なぁ~
「まぁ、いろいろあってね…」
ごまかす私。
理由なんて、一言で片付けられない。
こうすることが、一番と考えて別れたから、後悔は、していない。
コウ…鷹野課長と、付き合っていたのは、会社のみんなが知っていた。
Start!【スタート】の、一社員だった、その課長が、いきなり大会社の社長になるなんて…
将来の社長婦人と、ささやかれていたり…うらやましい、と、直接言ってくる人もいた。
だけど…私は違った。
「よく、課長が手離しましたね」
浅倉くんが不思議そうに、つぶやいた。
「綾…あんた、それで、いいの?
あんたのことだから、課長と釣り合わない、とか、考えて身を引いたんじゃないの?」
私が答える前に、
「もう、昼休み終わりだから、
今日、ゆっくり聞かせてもらうわよ」
と、定時で終わる約束をさせられてしまった。
もう、終わったことなのに…
小さくタメ息をついたのを、隣を歩く浅倉くんに見られてしまった。
「僕ももちろん、一緒に行きますね~」
なんで、もちろん、なのか分からない…
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