180人が本棚に入れています
本棚に追加
/293ページ
「徳永…綾…さん、ですよね?」
前方から、私の名前を呼びながら…近寄ってきた人。
「鷹野の秘書の、
末次【スエツグ】と、
申します」
一礼して、名刺いれから一枚取り出し、私のほうへ差し出した。
銀縁眼鏡に、なでつけられた、黒髪。
すらっとした出で立ち。
コウ…の、秘書…
「鷹野グループ社長秘書、末次さん?」
もらった名刺を見てつぶやいた。
「はい。少し、お時間よろしいでしょうか?」
秘書の方が、ワザワザこんな所で、私を待っているなんて…
用件が分かったような気がした。
最初のコメントを投稿しよう!