第五章

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足りないも何もない… 裏返したままの小切手を彼女は、見ていないのだから だからこそ、試すように言った。 これで、金額をつり上げるような言葉を返してきたら、金で解決出来る女だ… いや、そのほうが分かりやすくて、扱いやすい… 「いえ… 受け取る理由がないからです」 「えっ?」 彼女が穏やかに微笑む。 それは、どういう… 「受け取る理由がないって、この意味が分かってないのでは?」 焦って、小切手をトントンと中指で、たたいた。
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