第六章

2/28
前へ
/293ページ
次へ
「いらっしゃーい!!」 居酒屋の店員さんの元気な声で、カウンターにいた人がこちらを向いて、手を、振った。 「ごめん!浅倉くん!!」 「いや、こっちも今、きたところだし…」 ネクタイを緩めるしぐさに、横の女子会グループが熱い視線を、浅倉くんに送ってくる。 気づいているのか、いないのか 左にいる女子会に背を向けて、カウンターに左肘をついて、私のほうを見つめてくる。 「東山さんから、先に飲んでていいって、メールがきました」 ニコッと、微笑む。 「じゃ、先に始めようか? そのうち、望も来るだろうし…」
/293ページ

最初のコメントを投稿しよう!

180人が本棚に入れています
本棚に追加