第六章

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車を駐車場に止め、ロックをして、階段を降りて行く。 コウと何度も来た海 そして、私から別れを告げた…海 展示会の帰りなので、スーツにヒール。 砂浜に足を取られそうになりながら、一歩ずつ進んでゆく。 おしゃれな外灯の下の白いベンチに座って、前方に想いをはせる。 よく、こうやって二人仕事に疲れた時に、海を見に来た… 夜の海は、深く吸い込まれそうな錯覚に陥る。 波の音だけが、静かに音楽を奏でている。
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