まだ色を持たぬ小さなキセキ

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「いや、いい。それは俺がやるから。 ってか、俺がチョコレートを作る。 ウメはそこから俺に指示を出して教えて」 「へっ?」 私はびっくりして目を丸くした。 「清海がチョコを作るの? いやいやいやっ! そんなのいいよ! それは、明日また私がゆっくりと体調と相談しながらチャレンジするから。 まあ、バレンタインは終わっちゃったけどね…」 「いーの!俺が作る。作りたい」 清海は私の頭に手を置いてそう言った。 「俺が作ったチョコを来年のバレンタインに3人で食べよ? 踊子と……ぴーすけ?のために俺が作りたい。 だから、作り方、教えて?」 「もう……泣ける!」 敵わない。 本当に清海には敵わない。 私は目尻に滲んだ涙をそっと拭って頷いた。
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