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屋上を出て階段を降りていると見知った顔の教師が血相を変えてかけ上がって来た。
「な、何があった!?」
悲鳴を聞いて駆けつけたのだろう、ずいぶんと汗だくである。
「実はですね……」
ライドは万能ツールを使って先ほど録音していた会話内容を教師に聞かせる。
「こいつらが虐めや恐喝の主犯グループか!」
教師も流石に驚いたようだ、学校内でも問題になっていたグループであるから余計にだろう。あぶり出そうとしてもなかった手口が巧妙なのかなかなか尻尾が掴めないとか。
「先生、俺はそろそろ科学実験室に向かいます」
ライドはそう言って教師の横をかけ降りようとするが、肩を掴まれる。
「落ち着け、グループの規模を考えるんだ、1人で行ってどうするつもりだ!」
「先生、止めるな、時間時間、暴行なんか当たり前の奴等が人質に何もしないと思うか?」
教師の腕を振り払い、階段を降り進む。
「なんなら俺のツールの位置を特定してから先生達で助けに来てください、時間くらいなら稼げると思うから」
「おい!ライム!ライム!?ちっ、勝手な事を……あーすいません応援願います、場所は科学実験室と屋上……」
教師は階段下を見ながら同僚の教師や上司に連絡を回す、これ以上被害が拡大しないように。
そして加害者を増やさないように。
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