2人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらく走っていると公園があったので、入り口付近にバイクを停めて周りを見渡す。
公園は結構広く、遊具のほかにランニングコースやサッカーが出来そうなグランドまであり、木々もたくさん生い茂っている。
少し向こうには住宅街があるが、どの家も明かりがついておらず、街灯が唯一の光源だ。
音も聞こえてくるのは風の音と木々が擦れる音ぐらいで、まるでこの世界に一人だけと思ってしまう程、薄暗く静かで少し恐怖を感じた。
「どこだよ、ここ。勘に頼って運転するんじゃなかった」
なんとか着くだろうと考えて運転していた数分までの自分を呪いながら、携帯のナビを起動して現在地を確認するが電波が悪いらしく中々うまくいかない
とても時間がかかりそうなので、周りを見た時、公園の中にベンチと自動販売機が設置されていたので座って缶コーヒーでも飲みながら待とうと思い、公園の中に入る。
財布を取出して小銭を入れ、いつも飲んでいる缶コーヒーを買った。ホットしか無かったが、バイト終わりで疲れバイクに乗って少し冷えた体にはとても沁みた。
最初のコメントを投稿しよう!