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「うちに何かご用ですか?」 「うち?」 「ですからここ、私の家なんですけど」 「えっ?」 瀬乃山は背中を預けていたドアから飛び退いて、ドアプレートを見る。 303号室。 確かに愛羅の履歴書にもそう書いてあったはずだが。 「失礼ですが、神崎愛羅さんと一緒に住んでいるのでしょうか?」 「……愛羅は私の妹ですけど」 訝しそうに眉を顰めたその女性は、確かに目元が愛羅とよく似ていた。
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