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だから、宮武から初めて乱暴されそうになった時も、仕事を続けたいと思った。 苦手だった執務スペースに出てまで己を守ろうとしたり、花蓮と昼食を取ったりなどは、きっとこの会社に入社したばかりの頃の自分だったら、できなかったに違いない。 私は、成長したかったんだ。 逃げ出さずに、今度こそは自分の手で、自分の場所を掴み取りたかった。 でも、ここで退職したらまたやり直しだ。 ようやく歩き出そうとした自分は、また逃げ出すのか。 そう思ったら、いつの間にか涙は止まっていた。 だったら自分は今、どうするべきなんだろう……。
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