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ミーティングルームはガラス張りの執務スペースとは廊下を隔てて向かい合っている。 ポップな柄が飾られているものの、ミーティングルームのドアも透明だったから、中で異変が起きれば、誰か気付くはずだ。 ドアの外で待っていたそうにしていた瀬乃山には、去ってもらった。 6人掛けのテーブルが配されたその部屋の奥、宮武は横を向いて腰掛けていた。 愛羅は中に入り、ドアを閉めたが、その場から動けずにいた。 恐怖を克服した訳ではない。 震える手で鎖骨の中央を撫でる。 まだぷっくりとかさぶたが残っていた。 「神崎さん……」 愛羅が入った瞬間に立ち上がった宮武は、愛羅が動かないのを見て、その場に留まった。 その離れた場所から、膝に着くほど深く頭を下げた。 「本当に……申し訳ありませんでした」 いつまでもそうしている宮武に、愛羅はコクンと小さく頷くと、顔を上げるように言った。 黙ったままの愛羅に、宮武はまた椅子に腰を下ろした。 そのままテーブルの上で手を組み、壁を見据えた。
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