7人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「ヨシ、何かあったか?!
変だよ今日・・・まさかバレンタインでシクった?!」
「そんなんじゃないよ馬鹿っ!
・・・これ・・・どうぞ、私の手作りだから、味は保障無し・・・ね?」
白石芳野はそう言うと、肩掛けのカバンから綺麗に包装された箱を梨音へ突き出す。
「ちょ、ちょとヨシ・・・友チョコいらんて言ったじゃん?
・・・勿体無いなぁもう・・・ありがと、もらっとくわうはは!」
箱を受け取ろうとした瞬間、芳野は手を引っ込める。
「リー・・・梨音?
このチョコは友チョコや義理チョコじゃないんだよね。
なんつーかさ・・・うん・・・」
そう言うと芳野は少し俯き、何か自分に呪文をかけているように見えた。
最初のコメントを投稿しよう!